水泳好きな芥川龍之介は「神伝流」で見事に泳いだ!
左の写真幼少期の芥川龍之介〈出典『日本文学アルバム第6』亀井勝一郎その他編筑摩書房1954〉右のイラスト古式泳法神伝流〈出典『中途学校水泳教範』佐藤三郎著一成社昭和8〉芥川龍之介は水泳が好きだった。24歳のときに千葉県一宮海岸に出かけ、夏目漱石に若者らしいはつらつとしたこんな書き出しの手紙を送った。「先生また手紙を書きます。嘸(さぞ)この頃の暑さに我々の長い手紙をお読みになるのは御迷惑だろうと思いますがこれも我々のような門下生(もんかせい)を持った因果(いんが)と御(お)あきらめ下さい」芥川龍之介は夏休みに勉強と避暑、海水浴をかねて一宮海岸を訪れていた。そもそも芥川龍之介と水泳とのかかわりは、小学生、12歳の頃に始まったようだ。彼は水泳を習い始めたときの思い出を、このように記している。「僕の水泳を習ひに行...水泳好きな芥川龍之介は「神伝流」で見事に泳いだ!